市販の炭酸入浴剤(花王バブ)を用いた足浴の効果
○川端京子、吉村弥須子、廣田麻子(大阪市立大学医学部看護学科)、 新田紀枝(大阪大学院医学研究科保健学専攻博士後期課程) 1.研究目的:糖尿病足病変を予防するためのケア開発の予備研究として、健康な被験者に、人工炭酸泉装置による炭酸泉足浴と、市販の炭酸入浴剤「花王のバブ」による炭酸泉足浴を実施し、レーザー・ドップラー皮膚血流計、皮膚温度計で測定、比較することで、花王バブでも同様な下肢皮膚血流量促進する効果があるかどうか検討した。 2.研究方法:@被験者は健康な男子学生10名(平均年齢22.5±4.0歳)で、BMI23以下、禁煙者。 A測定環境は、平成16年8月、室温25±1.2℃、湿度60±0.2%の実験室。B測定器機には、レーザー・ドップラー皮膚血流計とプローベ2本、皮膚温度計とプローベ2本使用。C足浴方法には、人工炭酸泉装置にはCARBOTHERA
mini(三菱レイヨン・エンジニアリング社製)を、市販の炭酸入浴剤には花王のバブ1個(50g)、そして、両者の共通なものとして38℃のお湯6リットルを使用。D測定方法は、全被験者は同時刻、同場所で2日間にわたり、人工炭酸泉装置による炭酸泉の足浴と、市販の入浴剤「バブ」による炭酸泉足浴をランダムに実施した。被験者の両足背部にレーザー・ドップラー皮膚血流計、皮膚温度計のプローベを装着し、足浴の10分間と足浴終了後50分間の計1時間測定した。 3.結果・考察:今回の結果では、人工炭酸泉装置の足浴もバブ足浴も、足浴時、両足背部皮膚血流変化率増加、皮膚温度上昇が見られた。このことは、両足浴方法の高濃度炭酸ガス作用による皮膚血流量増加作用であると考えられる。さらに、2元配置分散分析の結果、足浴の違いによる主効果はみられなかったことより、バブ足浴は人工炭酸泉装置の足浴と同様な皮膚血流促進効果があると考えられる。 |